昔の顕微鏡
ジェームズ・スウィフト&ソンのウェナム双眼顕微鏡(Wenham Binocular microscope)です。
偏光顕微鏡です。
1872~1877年(明治5~10年)に製造されたものと思われます。
ジェームズ・スウィフト&ソンは、1854年から1980までの126年間に渡って優れたデザインの顕微鏡を作り続けたロンドンの名門顕微鏡メーカーです。ラック&ピニオンの斜めドライブギヤ機構を顕微鏡に初めて採用するなど、優れた技術と均整の取れた顕微鏡を多数(1900年までに2000台)製造しました。最終仕上げ(研きとラッカー塗装)にこだわった美しい試料ステージとサブステージを備えたスタンドも顧客の要望に応じて特注で製造しました。
顕微鏡
高さ約 45 cm
重さ 4.1 kg
接眼レンズ(3本)
B(単眼用) 10倍
D(双眼用) 16.6倍
対物レンズ(4本、専用ケース付き)
4 インチ 2.2倍
2 インチ 4.5倍
1 インチ 9倍
1/4 インチ 36倍
顕微鏡はクリーニング済の状態です。
大型の顕微鏡は全体に光沢があり良い状態を保っています。
接眼レンズや対物レンズ、ケースは全て J・スウィフト&ソンの純正品です。
駆動系は正常に動作します。
双眼鏡筒上部(画像4枚目)
ハンドルを回して接眼レンズを上げて眼幅を調節します。
粗動と微動(画像5枚目)
粗動ハンドル(黄色矢印)で鏡筒を素早く上下移動、ミリングヘッド(赤色矢印)で、焦点位置を微調整します。
双眼/単眼切り替えプリズム(画像6枚目)
ウェナムプリズムを挿入(黄色矢印)した状態では双眼観察、プリズムを引くと単眼(左目側)観察となります。
偏光アナライザーと対物レンズレボルバー(画像7枚目)
対物レンズレボルバーにはSwift&Sonの刻銘があります。
円形ステージとスライドホルダー(画像9枚目)
表面がガラスで覆われた黒い円形ステージ上には、緩やかに移動するスライドホルダーが搭載されています。
試料ステージ下部(画像10枚目)
試料ステージの下にポラライザーがあります。
標本観察像(画像15~18枚目)
標本 グラニュー糖 偏光観察(右側クロスニコル)
観察倍率 36.5倍、75倍、150 倍、600倍
【大型でバランスのとれた、美しい顕微鏡です。】
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